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教師として成長するための、確実で近道になる方法は「NG思考」を避けること
こんな経験はありませんか?
○尊敬する先輩教員2人から異なるアドバイスをされた
「いざというときには、しっかりと叱れることが子どもの信頼につながるんだよ」
「どんなときでも叱ることは良くないよ。自立心を奪ってしまうからね」
○本によって、書かれている内容が正反対だった
「すべての子どもが安心して学習できるように、あくまでも教師主導の丁寧な指導が基本である」
「教師は前に出ず、子どもの自主性を尊重した方がよい。トラブルが起きても子どもにとってはいい経験である」
一体、どちらが「正解」なのでしょうか?
主張は正反対ですが、教育においては実はどちらも「正解」です。
目の前にいる子どもの状況、学級の雰囲気、さらには教師の人柄など、さまざまなファクターに左右され、そのときの「正解」が変わるからです。
このように教育に絶対的な正解はありません。しかし、避けるべき不正解はあります。
子どもをしっかりと成長させられる教師になるためのカギは、
正解ではなく、むしろ不正解ーー「NG思考」の方にあるのです。
誰もが陥ってしまう可能性のある、6つの「NG思考」
本書で扱う「NG思考」は6つです。
〇思わず誰かのせいにしてしまう 他責思考
〇手段がいつの間にか目的になってしまう 手段の目的化思考
〇成長を阻害してしまう 「横並び・安定・事なかれ」思考
〇柔軟性に欠けてしまう 極論思考
〇成果が出にくくなってしまう 無自己分析思考
〇子どもの可能性を狭めてしまう 学校内価値過大視思考
一見すると、どれもあまりにも「NG思考」であることが明らかすぎて、「さすがに自分は大丈夫だろう」と思ってしまうものばかりでしょう。
しかし、これらは、気が付かないうちに陥りやすい「NG思考」ばかりなのです。
例えば、「褒める」という行為。
「NG思考」とほど遠いように見えますが、場合によっては褒めることでかえって、教師の価値を押し付け、子どもの可能性を狭めてしまうことも……。
本書では、このような例を「学校内価値過大視思考」と呼び、「早く行動できること」「教師の言いたいことをすぐに理解できること」「板書をノートに丁寧に写せること」が学校内では評価されやすい事柄だと紹介しています。
このように「NG思考」には、「よかれと思って」や「熱心であるがゆえに」陥ってしまう側面があるのです。
教師も子どもも前向きに成長していくために
「NG思考」に陥るのは、ある種の防衛機制と言えます。
先生には子どもが好きで責任感が強く、熱心な方が多いです。
熱心であるがゆえに、なにか問題やうまくいかないことが起きたとき、自分の心を守るために「NG思考」に陥ってしまうようです。
「NG思考」に一度陥ると、抜け出すのに苦労します。
それは「なぜ、うまくいかないのか」「どうやったら改善できるのか」をうまく分析できない状況だからです。
その原因を分析するためにも、改善に向かうためにも、まずは「NG思考」を知ることが大切です。
「NG思考」を避けることで、子どもたちと自分なりの、そのクラスなりの正解に辿りつくことができます。
「NG思考」を排して辿りついた「正解」は、目の前の子たちにしか通用しない「正解」かもしれません。
しかし、それを模索し子どもと辿りつけるのが教師の喜びなのだと、著者である土居先生は語ります。
さあ、あなたも「NG思考」を知り、子どもたちとともに、自分なりの「正解」に辿りつくための第一歩を踏み出しませんか?
@masadoi413」にて発信中。
〔本書の構成〕
はじめに
序章
なぜ「NG」なのか
「不正解」を設定し、それを避けることで力量が高まっていく
「NG思考」は「NG手法」を生み出すもとになる
1 他責思考
他責思考とは
テストの点数が悪いのは子どものせい?
教師にとっては「たかがテスト」、子どもにとっては「されどテスト」
いきなり授業中の発言を求めない
子どもが挨拶しないのは子どものせい?
「モンスターペアレント」と名づけてしまえばラクになれる!?
なぜ他責思考に陥るのかー自分を守るためー
他責思考の問題点ー「無意識のうちに」陥り、指導改善がなされず、力量が上がらないー
他責思考を乗り越えようーとはいえ全て自責思考ではきつすぎる……ー
2 手段の目的化思考
手段の目的化思考とは
「教師が言わない」のが良い授業?
子ども達から出てこなければ……教師がきちんと教えればいいだけのこと
漢字はノートに何度も書かなくては覚えられない?
音読の宿題は「音読カードにハンコを押してもらうこと」?
挙手にこだわることは「手段の目的化」か
「聞く姿勢」ばかり指導しても、子どもは聞けるようにはならない
板書にこだわるのは良いけれど……
子どもの興味をひきつけることも行き過ぎると……
宿題も「手段の目的化」してはいけない
「子どもを叱らない」のは何のため?
手段の目的化は教師の自己研鑽にも
教師の自己研鑽は何のためか
手段の目的化はなぜ起こるのかー様々な要因ー
手段の目的化の問題点ー成果がでにくく、それに気づきもしなくなるー
手段の目的化を乗り越えようー「目的」に立ち返る意識をもつー
3 「横並び・安定・事なかれ」思考
「横並び・安定・事なかれ」思考とは
横行する横並び主義ー「学年で揃えましょう」!ー
本当の意味で「揃える」ことは不可能に近い
若手は特に注意したいー横並び主義による思考停止ー
若手教師には自分で考えさせるように周りの教師がサポートすべき
何を揃え、何を揃えないべきか
「横並び主義」の問題点と乗り越え方
「安定志向」は教師の進歩を妨げる
行き詰まりを見せた「一人一役当番システム」
行事提案も少しの改善を加えて
「安定志向」の問題点と乗り越え方
「事なかれ主義」ー「ごめんね、いいよ」指導(?)ー
強く指導すべき時にも強く出られない
子どもの怠けを追及できない
「一枚ももらえない子がいたらどうしよう……」
「事なかれ主義」の問題点と乗り越え方
4 極論思考
極論思考とは
「基礎か活用か」に対する私の考え
内容か形式か
丁寧な指導か、自主性を重んじた指導か
ハウツーか理論か
教師中心か子ども中心か
一斉指導か話し合いか
極論思考に陥る要因
極論思考の問題点
極論思考を乗り越えよう
5 無自己分析思考
無自己分析思考とは
「モグモグタイム」をやってみたが……
「こわい先生」でいようとしすぎて……
自分が置かれている状況の分析も
無自己分析思考に陥る要因
無自己分析思考の問題点
無自己分析思考を乗り越えよう
6 学校内価値過大視思考
学校内価値過大視思考とは
教師が言う「育った」は本当に成長か
「早くできる」ことだけが良いことか
先生の言うことを聞けることが有能な証なのか
学校内価値過大視思考に陥る要因
学校内価値過大視思考の問題点
学校内価値過大視思考を乗り越えよう
おわりにー「不正解集」の価値とはー
参考文献一覧
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