パワフルなサウンド
Bacchus(バッカス)は長野を拠点とする日本のブランドです。 飛鳥工場という大型のギター工場を保有するディバイザー傘下のブランドで、工場が自ら手掛けるからこその質の高さは多くのミュージシャンに評価されています。 本モデルは高い品質を目指して新たに作られた、Japan Tune-up seriesというシリーズのWOODLINEモデルです。 Japan Tune-up seriesは製造を海外で行い、ナットの調整やフレットのすり合わせなどを国内で行う手法を採用しています。 これによって、価格を抑えながらもクオリティが高く、あらゆる面において日本製のトップクオリティと遜色のないものを目指したものです。 実際に長野のディバイザーの工房で行われる仕事を見ましたが、1本1本を丁寧に仕上げるその様は最上位のHANDMADEシリーズと変わりません。 WL-4はすでに人気のあるモデルで、そのクオリティの高さは非常に高く評価されています。 今回新たに発売されたこちらは、豪華なキルテッドメイプルをボディトップに配置されています。 ルックスは見ての通りですが、この価格帯とは思えないですよね。驚きました。 通常ありえないものですが、こうしたイノベーションを起こせるのがディバイザーの素晴らしいところだと思います。 また、ネックにはローステッドメイプルが使われています。 ローステッドメイプルは、高温で処理することで木材内部の水分や油分を揮発させることで強い安定性を獲得した木材です。 元はフィンランドのサウナ用の建材で、特に高温多湿に対する耐性があります。 同ブランドらしくスーパースムースな弾き心地が特徴的で、サウンドもスムース。 ローステッドメイプルは立ち上がりがスムースで、こなれた鳴り方をするのが特徴的ですが本モデルにおいてもその点はやはり同様。 このような仕様は通常この価格帯で採用されるものではありません。 滑らかなレスポンス感でありながら、パワフルなサウンドが得られます。 弾いていて心地よく、このような楽器は長い時間弾いていたくなってしまいます。 圧倒的に価格が安く、そしてクオリティも高い逸品。 このような製品が選択肢に入る現代の楽器業界を形作る、ディバイザーに感謝したいです。